お酢は疲れをとる最強の調味料

朝晩の寒暖差が急に激しくなっている昨今、自律神経が乱れがち。身体も疲れやすくなっていると思います。疲れたときにオススメなのがお酢。家に必ずある調味料のひとつですよね。記録が残っているものだと紀元前5000年古代バビロニアにおいて、すでに酢についての記述があります。穀物酢、黒酢、米酢、もろみ酢、果実酒など種類も豊富ですし、調味料としてではなくお酢そのものを積極的に飲むといった楽しみ方も一般的になってきましたよね。
古くからあって、とても身近な液体ですが、疲労回復から美容まで、その効果は万能といっていいほどのパワーがあるんですよ。

いちばん知られているお酢の効能が疲労回復ではないでしょうか。基本的に酸っぱいものは疲れに効くイメージがありますよね。お酢以外にもレモンや梅干など、舌の上に乗った瞬間、頭から身体の隅々までシャキっとした感覚が走ります。気分的なものが大きいのかというとそうではなく、ちゃんと疲労は減っているんです。

そのメカニズムはこうです。食物の中に含まれているブドウ糖は、細胞の中で燃やされエネルギーを作り出します。その時、ほとんどのブドウ糖は炭酸ガスと水に分解されるのですが、完全に燃焼されなかった燃えかす(酸性物質)がどうしても出てしまうんです。これがどんどん体内に蓄積されることで酸性体質になり、いろいろなトラブルの要因になってしまうのですね。『酸性体質がなぜだめなのか』の記事でも触れましたが、皮膚は弱酸性で体内は弱アルカリ性がベスト。酸性体質は代謝や免疫、自然治癒力も落ち、当然疲労回復力も落とします

でも、人間には酸性物質の蓄積を阻止する機能がちゃんと備わっているんです。その機能をクエン酸サイクルといいます。

体内のクエン酸は、燃え残った酸性物質と結合
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酸性物質と結び付いたクエン酸は体内で化学変化を起こし、様々な酸に変化し続ける
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変化する度にエネルギーが生み出される
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変化を続けた酸は再びクエン酸へと姿を戻す
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クエン酸は新たな酸性物質と結合する

この循環を物凄い勢いでし続ける、これがクエン酸サイクル。この燃焼循環によって、酸性物質は炭酸ガスと水に分解されエネルギーを生み続け、体内の酸性物質は減少し体はアルカリ性に。こうなると疲労も取れてしまいます。
レモンや酢などの酸っぱいものを口に入れると疲れがとれる、元気になるというのは、クエン酸を補充してあげることで、このクエン酸サイクルを促進してあげているわけですね。

ちなみにお酢には腸からの吸収を阻害する食物繊維がないため、即座に体内に吸収されるので、疲労回復に即効性があるわけです。お酢は体内に入ると、30分もあれば、小腸からの吸収が終了、血液に乗って全身に供給されます。ちなみに食べ物で摂取した場合は、最低でも1時間はかかります。

さらにクエン酸自体はレモンやグレープフルーツ、イチゴの方が多く含まれていて、たしかにお酢のクエン酸含有量は飛び抜けているわけではありません。ですが、それは試験管上での話。お酢の主成分の酢酸は、肝臓で大量のクエン酸に変化します。
加えて、酢酸の素晴らしいところは、体内に蓄積されていた余分な脂肪もクエン酸サイクルに引き込み、エネルギーとして燃焼させてしまうんです。
この意味でもお酢は最強の疲労回復手段になると思います。下手な栄養ドリンクに手を出すよりいいと思いますよ。

 

この他に、お酢は血液をサラサラにしてくれます。お酢はカルシウムを吸着させます。カルシウムはこのブログで何度か取り上げましたが、骨の主成分ですだけでなく、細胞一つ一つが働くためにも必要不可欠な物質
そのカルシウムの摂取が不足すると、血中のカルシウムが減少します。身体はその不足分を補おうと、骨から血液へ、カルシウムを放出します。この時、カルシウムが必要以上に血中に流れてしまうという現象が起こるのです。カルシウム不足なのに血液中のカルシウムは過剰に、これをカルシウムパラドックスといいます。すると血小板のまわりに、余分なカルシウムが吸着。互いにくっつきやすい状態になってしまうのです。その結果起きてしまうのがドロドロ血。実はこれを防ぐのも、お酢の秘められたパワー。酢酸がカルシウムを奪い、血液の凝集を抑えるのです。お酢を飲むと血液がサラサラになるというのは、こういう理屈なんです。 お肌の色は血液の色に影響されますから、血液がサラサラになると肌ツヤはよくなります。お酢を飲むことで顔や顔色から疲れをとってくれるんです。

そのほかのお酢の効果として
・血糖値の上昇を緩やかにしてくれます
・ビタミンCの破壊を防いでくれます
・塩味を引き立てるので減塩に役立ってくれます
・殺菌効果があります
・むくみ解消に効果あり


いろいろあって一つひとつ取り上げると、ものすごく長くなってしまうので、これらはまた別の機会にとさせていただきますね。

最後にお酢を飲むときの注意点。最近は料理の脇役、調味料としてではなく、お酢そのものを飲んで楽しむということも多くなってきました。果実酢などはそのままでもフルーティーで美味しいですよね。
でも空腹時、ストレートでは絶対に飲んではいけません。酢は強い酸性なので、そのまま飲むと以遠や胸焼け、内臓が荒れることがあります。
あと、寝る前には飲まない、飲んだら口をよくすすいで下さい。歯に酢がついたまま寝てしまうと、歯のエナメル質を溶かす原因になってしまいますので。 

現代日本人は急激な食生活の欧米化で、元々のクエン酸サイクルの能力を超えてしまっています。体内に残存するクエン酸が不足してしまっているのです。なので、今の食生活を続ける限り、もっとお酢を摂る必要があるといえると思います。ただ、根本的な疲労回復は睡眠が基本だということも忘れないでくださいね。

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