ダイエットの失敗、「リバウンド」が起こる理由

こんなニュースがありました。

体重610キロの男性、国王の指示で病院へ搬送 サウジ
https://www.cnn.co.jp/world/35036129.html

リバウンド

体重が600キロを超えて自分では動けなくなった男性を助けるため、サウジアラビアのアブドラ国王が、この男性を南部のジザンから首都リヤドに搬送するよう命令を出した。(CNN)

体重600Kg、国王が空軍に救出指示。。。なんともスケールの大きい話です。特に体重600Kg。人間って、ここまで重くなれるんですね。。。

記事をよく読むと
「2006年の時点で体重は560キロで、12年3月に444.6キロまで減量している」とありました。この部分から推測するに、おそらく、この男性は強烈なリバウンドを繰り返したことで、異常な肥満になったと思われます。

改めて確認するまでもないことですが、リバウンドというのは、ダイエット後に体重が増えて以前より体重が増加する現象。ある雑誌のアンケートでは60%以上がリバウンドを経験したことがあるという結果が出たそうです。これは人間が持つホメオスタシスという機能と関係があるんですね。これを理解しておかないと体重を落とすどころか、逆効果になりかねないんです。

ホメオスタシスは日本語で「恒常性」、つまり維持しようとする働き。気温が上がっても汗をかくことで、寒くなってもブルブル震えることで体温を一定に保とうとするなど、人間の体はまわりの環境が変わっても、体温維持、血糖値の調節、浸透圧の調節など、生きていく上で重要な機能を、常に正常に保つ働きを持つようにできているんです。

ホメオスタシスには、食物から得られるエネルギーの吸収率もかかわっています。人間が誕生してから数万年、数十万年の歴史上、少なくとも日本人が食べ物に困らなくなったのは、たかだかここ50年。その歴史のほとんどは、常に飢えとの戦いであったわけです。なので何かあったときのため、本能的にカロリーをカラダに蓄える機能があります。食事制限の場合、栄養不足の状態になることが多い上に体重が落ちるなると、体が「何かおかしい。このままでは飢えてしまう。」と感じてしまい、栄養を無駄に排出しないようになりエネルギー消費も節約し、吸収率を上げてしまうんです。
1週間で7Kg減なんて健康番組やCMがありますが、その後強烈なリバウンドとの戦いになっているはずです。

ごめんなさい、ここからは数字がいっぱいでてきて、ややこしい説明になります。

今まで100食べて70吸収されていた。
吸収率70%
 ↓
ダイエットで80食べるようにする。
吸収率は70%のまま)
 ↓
体重が落ちる
 ↓
ホメオスタシス発動
 ↓
80食べて70吸収するようになる 
吸収率90%に上がる)
 ↓
ダイエットする前と吸収量が同じなので体重が落ちない(停滞期)、もしくは吸収量が増えているのでダイエット前より体重が増える。
 ↓
ダイエットをあきらめて以前の食事量に戻す。
 ↓
吸収率は変わらないので
 ↓
100食べて90吸収されてしまう 
吸収率90%
 ↓
結果、ダイエット前より体重激増。

これがリバウンドのメカニズム。太るという状態は脂肪細胞が関わるのですが、食事制限によるダイエット後の脂肪細胞は、簡単に膨らむようになってしまいます。さらに満腹感も鈍くなってしまうので、やはり太りやすい体質になってしまいます。

個人差があるので一概には言えませんが、だいたい1ケ月に体重の5%以上減少すると、ホメオスタシスが最大限に働くようです。なので体重50Kgの方は一ヶ月に2Kg以内を目標にされることをお奨めします。それ以上体重が減ると「体が太ろう」とするスイッチがONになってしまいます。このリバウンドの仕組みを知っているのと知らないのとでは、ダイエットの成功率は全然違うと思います。

短期間に一時的にやせても意味の無いどころか逆効果だということを知っておいてくださいね。 「食べる量が減っているけど問題ないんだな」
と脳が認識し、ホメオスタシスの機能がOFFになるまで、なかなか数字に表れなくても我慢です。
そもそも人間の体は(長期間大きなストレスがあれば別ですが)、なかなか痩せないようにできています。なので、やせると決めたら、だいたい半年は結果が出なくても「気にせず続けるぞ!」っていう意思の継続が大切ですよ。

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カテゴリ:ダイエット